2021.03.23 BLOG
新型コロナ対策で有効なPCR検査、抗原定量検査、抗原定性検査の特徴と違いを紹介
新型コロナウィルスの感染拡大が未だ収束をみせないまま、最初の感染確認から約1年が経過しました。そんな中で感染した疑いのある場合の検査として広く知られたのが【PCR検査】というものです。
ですが、この新型コロナウィルスの検査は大きく分けて【3つの検査方法】が存在し、どれも【感度】というものに大きな違いがある事は知られていません。
また、どういう手順でこのPCR検査を受けるのかも曖昧な方が多くいらっしゃるのではないかと思います。
今回はそんな【PCR検査、抗原定量検査、抗原定性検査という3つの検査方法】をご紹介させて頂きます。
抗原定性検査
抗原定性検査という言葉自体、一般の方にはあまり知られていません。
まず抗原定性検査の場合、使用するのは【SARS-CoV-2】の抗原調査に使われる検出用紙に検体と数滴の特殊な液を使うようです。
この検出用紙の【毛細管現象】で移動する液体に対して2種類の交代が示す反応視覚で検出するという方法です。
一般の病院などで行われる検査はこの方法で行われています。
この様に、一般の医療機関で行える検査ですので、PCR検査のように高価で特殊な機器類を使用せずとも検査が可能で、それに付随する訓練などの必要がないというものです。
そしてPCR検査よりも検査規模を大きくすることが可能なので一度に大勢の検査が出来るのも【抗原】を使った検査の特徴です。
そして、調査する対象ですが、【新型コロナウィルスに感染したであろうタンパク質】となります。この検査でウィルスを見つけ出すには【一定以上のウィルスが必要】になりますので、粘膜採取等で調査します。そしてこの検査は【検査場所で検体採取】をし、約30~45分で結果が出るというものです。
この抗原定性検査は誤認が出やすく、感染している場合でも感染日の変動によって陽性が出たり出なかったりするとの事ですので、精度は【あまり良くはない】と言えるのではないでしょうか。
【偽陽性】という言葉もここから発生したようで、粘度の高い検体を採取し検査すると、陽性でないにも関わらず【陽性】と出てしまう事もあったとの事でした。
この様に、【抗原定性】を使った検査は、検査結果がPCR検査よりも劣る事もわかりました。
抗原定量検査
次にご紹介するのは抗原定量検査です。
この言葉も馴染みのない言葉かもしれません。
抗原定量検査は新型コロナウィルスに感染したであろうタンパク質に、【化学発光酵素免疫法】という特殊な方法を用いて検査するようです。
この検査には検出用の特殊な機械が必要な為、検体採取後に検査機関へ委託するのが一般的との事です。
こちらの検査も【抗原】を使用する検査ですので、抗原定性検査同様、検査規模は拡大できますが、特殊な機械を用いる検査の為訓練が必要な場合があり、場合によっては結果まで時間が必要です。
この検査の特徴としては、調査対象が【新型コロナウィルスに感染したであろうタンパク質】となり、抗原定性検査で使用する検体よりも【少ない検体量でウィルスを検知できる】ことです。
また、前述したようにその場での検査結果は出ませんので、場合によっては検査機関へ採取した検体を送付する必要があり、検査結果がでるまで時間が掛かる事があります。
ですが、この抗原定量検査はPCR検査と【ほぼ同じ結果が出る】と言われておりますので、精度は【高い】と言えるのではないでしょうか。
価格は、自由診療の場合は検査機関ごとに変動します。
発症から時間があまりたっていない又は経過しすぎてしてしまうと、この2つの抗原検査の結果もあまり信頼できるものでないと言えるのではないかと思います。
PCR検査
上の2つの検査方法よりも、一般に広く知れ渡っているのはこのPCR検査です。
毎日のようにニュースでも話題になっています。
このPCR検査は上の【抗原定量】【抗原定性】よりもウィルスの検知制度が高いことが知られています。
さて、このPCR検査とは、【Polymerase Chain Reaction=ポリメラーゼ連鎖反応】の略語で、主に【新型コロナウィルスに感染したであろう遺伝子配列の発見】を検知対象としており、【抗原定性検査よりもはるかに精度が高い】と言えます。
このPCR検査で必要なその【新型コロナウィルスに感染したであろう遺伝子】を大幅に複製し、それを検出する事によって感染を確認します。ウィルスのDANを検出できる原理を用いた検査ですので一般的には【感度は高い】と言えるのではないでしょうか。ですがこれはあくまで【一般的に】という話です。ウィルスはどんな変化を起こすかわかりません。
価格は、自由診療の場合は検査機関により異なりますので、検査前に自身で確認されるのがいいかと思います。
また、検出した検体自体【感度】が著しく低い場合、【偽陰性率(新型コロナウィルスに感染しているにも係わらず、検査結果として陰性になってしまう確率)が高い】という事が分かってきました。この偽陰性で感染が拡大してしまうケースも少なくありません。
例えば、風邪の初期症状が継続され、医療機関に掛かった際に『PCR検査をする』という流れになったとします。ここで【陰性】という結果が出て、安心して外出をして、知らず知らずのうちに感染拡大を自らが行ってしまっているというものです。
実際に2020年の暮れから2021年現在は【感染経路不明】という感染者の数が一気に爆発しています。
この感染経路不明の発症者があえて新型コロナウィルスに感染したとは考えにくいでしょう。よっぽど医療関係者や病院に関わる仕事をされていない限り、普段から個々の感染防止対策は徹底していたのではないでしょうか。
ではなぜ感染してしまったのか。
それがこの【偽陰性患者による感染拡大】があった可能性が考えられます。
特に最近世間を騒がせている【変異株】はこの3つの検査の中で【陽性】だった人を対象としています。
この検査で陽性が確認された後、一部の人を抽出して【地方衛生研究所】へ検体を送り、PCR検査によるさらなる分析を行います。この【一部の人】というのは、国が地方自治体に対して、【全陽性者の5~10%の検体の抽出】を求めているのが現状です。
現在4つ確認されている変異株のうち、3つは先月時点で確認されていましたが、新たに【フィリピン株】が検出されたのもここ最近の話しです。
ですが、感染した人はフィリピンから帰国した際の検疫検査によって発覚しました。
あまり知られていないかもしれませんが、各国際線の空港には【PCR検査センター】が備え付けてあり、24時間365日、いつでも帰国後すぐに検査を受けることが可能です。
また、帰国後は基本的に14泊15日の特定の宿泊施設に隔離され、一般の方との接近は基本的に禁止となります。
ですが、同じ便に乗って帰国される場合、到着時点での検査となりますので、感染防止対策を怠った状態で機内に長時間いると、感染する恐れも高いでしょう。
抗体検査
さて、ここまでは【初めて感染した場合の検査方法】として【抗原定性検査・抗原定量検査・PCR検査】をご紹介してきましたが、実は無症状だっただけで自分自身も感染していたのでは?と思う方も少なくないともいます。
そんな方の検査はまた別に存在し、その検査を【抗体検査】と言います。
これは過去に感染したことがあるかどうかを検査するもので、前述した【変異株】は世界各国に感染が拡大した【中国・武漢型】に感染したとしても【再感染】する可能性が非常に高いという事が分かりました。
特に【南アフリカ型・ブラジル型・フィリピン型】は再感染の恐れがイギリス型よりも高く、なおかつフィリピン型は国内で1件の症例しかない為、研究が進んでいないのが現状です。
更に【国内変異株】も出現したことにより、この新型コロナウィルスだけでも5種の変異が確認されている事になります。
そしてこの抗体検査は【保険適用外】となり、今のところ全額自己負担だそうです。
感度は85%~95%とPCR検査と同等の高さですので、【感度は非常に高い】と言えます。また、結果が出るまでの時間も【約30分前後】と比較的に早くわかりますので、周りに感染者の方がいるご家庭や会社の方は受けてみるものいいかもしれません。
最後に
新型コロナウィルスの検査は全国で着々と進み、ワクチンの接種も少しづつですが行われています。
ですがウィルスは突然変異するのが当たり前です。
研究によると、【2週簡に1度くらいの頻度で変化している】という事ですので、今以上に感染力の強い新型コロナウィルスも今後出現する可能性もあります。
個々の感染防止対策を徹底したうえで、必要ならば上記の検査をしっかりと行う事が最も重要です。
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製品情報
- 本製品で測定されるものは体表温であり、一般的な体温計で計測される体温とは異なります。また計測によりウィルスの感染を判断するものではありません。
- 本製品によるスクリーニングで発熱の疑いが出た場合、体温計での再検温を推奨いたします。発熱が確認された場合別途、医師の判断を仰いでください。
- 本製品は、薬事認証を取得した医療機器ではありません。
- 本製品を用いた診断などの医療行為にはご利用頂けません。