2021.02.26 BLOG
新型コロナウィルスの変異種とは?日頃の対策方法などもご紹介
新型コロナウィルスの感染防止対策として、1月に緊急事態宣言が再発令されましたが、その後、新型コロナウィルスの新規感染者数は順調に減少に転じているようです。
また、新型コロナウィルスの流行から約1年以上が経過して、日本でもようやくワクチン接種が開始され、医療従事者4万人に対してのワクチン接種が先行でスタートしております。
日本全体で見ると、コロナウィルスの猛威から改善の兆しが見え始めておりますが、まだ油断はできない状態です。
その中の理由の一つとして新型コロナウィルスの【変異種】の問題があります。
新型コロナウィルスの【変異種】がイギリスや南アフリカ、ブラジルで確認され、日本国内にも感染者が出てきました。この【変異種】の出現によって、より多くの不安や対策を講じなければならないのではないかと感じる方が多くいらっしゃると思います。
今回はそんな【変異種】について
・そもそも変異種とは?
・変異種の種類とその影響とは?
・それに付随する対策とは?
という3点に重点を置きご説明していきます。
新型コロナウィルスの変異種とは?
変異種と一言で言っても、大きく分けると現在3種類の変異種が確認されています。
それは【イギリス型】【南アフリカ型】【ブラジル型】です。
ですので、一般的な中国発祥の【武漢型】と合わせて、4種類のコロナウィルスが確認されています。(この記事作成時点での変異種類になります)
変異種全てに共通している事は【N501Y】というスパイタンパク質が、武漢型とは違う変異をしているとの事です。これはコロナウィルス感染時にウィルスと人間の細胞の結合(凸と凹が一致する)を強化する働きがあり、他の変異に影響を受け、その働きを増幅させることも出来る様です。
ですが、そもそも細胞の変異は珍しいことではありません。
インフルエンザでも変異はよく起きます。
今回問題視されているのが【変異種により感染しやすくなったことによる感染者の爆発的増加】ではないでしょうか。
感染経路不明者が急増している日本でも、この変異種が毎日といっていいほど確認されています。
変異種の種類とその影響とは?
大きく分けて3種類の変異種がメインになりますので、今回はこの3種類の特徴とその症状、感染力等を見ていきましょう。
まず【イギリス型】です。
この型の特徴として挙げられるのが【致死率の高さ】ではないかと思います。
そもそも感染力の高い新型コロナウィルスですが、イギリスの研究者によると【従来のウィルスよりも約70%近く感染力が高い】という見解もあるようです。
2020年9月にイギリスの南東部で初めて確認されて以降、国内にこの型の感染者が急増し、現在は世界各国にまで感染が広がっています。
症状の特徴としては
・咳が継続的に出る
・倦怠感や筋肉痛の症状が出る
・のどの痛みを発生する場合がある
・味覚、嗅覚異常は従来よりも弱い
という事です。
ですが、この症状で【あまり味覚や嗅覚に異常が無いから大丈夫】という考えになったことが感染拡大の大きな要因だったのではないでしょうか。
この変異種の出現以降も感染が続き、2021年1月27日でイギリス国内における新型コロナウィルスが原因の死者が100,162人に達し、ヨーロッパ諸国で10万人を超えたのは初めてです。
1日当たりでもこの日1631人の死者が出ている事が分かり、このイギリス型の【致死率の高さ】がわかります。
このイギリス型は【N501Y】と呼ばれており、【501番目のアスパラギン(N)がチロシン(Y)に変異した】=人体に結合しやすくなった=感染しやすいウィルスであるという事です。
次に【南アフリカ型】です。
こちらはイギリス型同様、武漢型からの変異種と思われます。
感染力はイギリス型とほぼ同じ位で、一説によると【従来のウィルスの1.5倍ほど】との見方もある様です。
そしてこの南アフリカ型で最大危惧されているのは【現在開発されているワクチンが効かない可能性がある】事と、【再感染の恐れが高い】という事です。
まず、ワクチンが効かない?という部分ですが、アメリカのロックフェラー大がファイザーとモデルナの開発したワクチンで変異種へ効果を検証したようです。
それによると、効果が従来のウィルスに比べて3/1程度しか発揮されないとの事。
一方で南アフリカの国家感染研究所と共に研究しているチームが【感染後に回復した人の血液】による抗体検査で【抗体(ワクチン)が南アフリカ型に効果が無い】と報告しています。この事から【再感染の可能性が十分ある】との事。
そんな南アフリカ型は【K147N・E484K・N501Y】等の変異が8か所で確認されているようです。
中でも【E484K=484番目のE(グルタミン酸)がK(リジン)に変異する】というのが【抗体の中和力を弱体化させるウィルスがワクチンを回避できる】との事ですので、上記の【ワクチンが効かない】という事でしょう。
ですが、100%効かないという事はなく、現在テストを進めているのが【ワクチンの3回投与】です。もちろん今後の研究次第で1回の投与で効果を発揮するものが出来るのが一番です。
現在ではその致死率までは数値化されていませんが、イギリス型と同様か、それ以上の致死率ではないかと推測されます。
症状はイギリス型同様のものが確認されていますが、今後も変異する可能性があるともっと深刻な症状がでる可能性はあります。
最後に【ブラジル型】です。
こちらは最近になって出てきたようです。
このブラジル型の特徴は【イギリス型+南アフリカ型】という事。
【N501Y・E484K・K417T】を含めた12箇所の変異が確認されています。
この【N501Y】はイギリス型と南アフリカ型に見られた変異で【感染しやすくなった】という変異。
【E484K】と【K417T】は南アフリカ型と同様の変異で【ワクチンの効果の減少】
が確認された変異です。
ブラジルのアマゾネス州都マウナスで、2020年の武漢型第一波を皮切りに感染者が増えました。そのことにより、【既に集団免疫を得ているのではないか?】と言われていたようです。
ですが、ここにきて再び感染者の急増が確認され、免疫による効果が薄いのではないかと言われているようです。
また、昨年5月にコロナウィルスに感染した女性が回復した後、同年10月に再び感染したことも報告されているようです。
この女性は1度目よりも重い症状だったことからも【一度回復しても再感染する】という何よりの証拠でしょう。
この様に上記3変異種は、現在国内でも既に感染確認されているものですので、自分自身の身近にあると思って頂くのがいいでしょう。
つい先日までは他人事だった変異種が、もうそこまで来ています。
最後にこれらの変異種を含め、コロナウィルス対策を見てみましょう。
既に自身や企業が行っているものも多くあると思います。
ここで一度整理してみるものいいのではないでしょうか。
感染防止対策の一例
さて、皆様の身近で行っている感染防止対策が複数あると思います。
まずは【手洗い・うがい】でしょう。
ですが、ここで一つ質問があります。
昨今のコロナ禍においてネットショッピングを使う方が急増しました。外出自粛も相まって、今の日本でもしっかりと黒字経営出来ていると思います。
皆様の中にも普段からこのネットショッピングを使われている方も多いのではないでしょうか。
その荷物を配送業者から受け取り、部屋まで運んで開封。自分が欲しい物が手元に届いた時には誰もが笑顔になるはずです。
ですが、そんな中にも危険があります。
まず、【配送業者】です。ほとんどの配送スタッフの方は、感染対策をされていると思いますが、全員が感染防止対策を万全にしていると思わない方がいいと思います。
その配送業者の方も通勤し、人とすれ違ったり物に触れたりしている以上、絶対とは言い切れません。
次に【受け取った荷物】です。
皆さんはダンボールに付着したコロナウィルがどのくらいの時間継続して付着していると思いますでしょうか。
正解は【約1日】との事です。
さて、皆さんの注文した商品には何人がどれくらい手を触れているか。皆目見当がつきません。それほど危険なものを当たり前のように部屋に入れてしまっているのです。
最後に【商品を開封した後】です。
これも上記のダンボール同様、どんな人がどのくらい触った物かわかりません。
しかも自分自身はそんな事考えもせずに、その商品が衣類ならばそのまま試着してみたり、食品ならそのまま冷蔵庫に入れます。
この様に、感染防止対策をしっかり取っている方でも自宅だと気が緩んでしまう事もあります。
配送業者さんには【インターホン越しに荷物を置いて頂き、サインなどはドアの隙間から】
受け取った荷物は【玄関で開封し、付着したウイルスを持ち込まない】
開封した商品は【一度アルコール除菌などをしたうえで触れる】
最後に【必ず手を洗う】
これを再度徹底してみるのもいいのではないかと思います。
最後に
前述したように変異種は当たり前のように生まれ、増殖し、また新たな変異種が生まれます。
その度に研究者の方々はワクチンを使って効果の検証をしたり、それに効く薬の開発などに余念がありません。
一人一人の意識によって研究者を含む医療従事者の方々に負担をかけない為にも、変異種を知った上で、再度感染防止に努めて頂きたいと思います。
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製品情報
- 本製品で測定されるものは体表温であり、一般的な体温計で計測される体温とは異なります。また計測によりウィルスの感染を判断するものではありません。
- 本製品によるスクリーニングで発熱の疑いが出た場合、体温計での再検温を推奨いたします。発熱が確認された場合別途、医師の判断を仰いでください。
- 本製品は、薬事認証を取得した医療機器ではありません。
- 本製品を用いた診断などの医療行為にはご利用頂けません。