2020.12.10 BLOG
新型コロナ対策で求められる検温基準や、有名企業の対策事例
今、世界中に感染が広がり、その勢力は未だ衰えず拡大を続ける新型コロナウィルス。
毎日感染対策を行いながら仕事や外出をしている方が殆どだと思いますが、個人で行える感染対策はもはや限界ではないでしょうか。
個人がいくら努力をしても、肝心の国のトップの動きが遅く、経済回復にベクトルを向けすぎているあまりに強行的に行われた【GoToキャンペーン】がその1つでしょう。
それに乗っかってしまう方もいらっしゃる様な現状。
「不安はあるが旅行代金が7万円も安くなったから遊びに来た」というインタビューを聞いた時には、その7万円を支払い、旅行の計画を立てることが出来ても、仮に感染した場合のリスクを考えられないのかな?という印象を受けましたね。
だからこそ国がもっとハッキリとした見解を示さなければならない現状ですが【責任の押しつけあい】を行っていては、もはや個人でやることは無いに等しいと感じます。
もちろん引き続きマスクの着用やうがい手洗い、消毒殺菌は行わなければいけませんが、複数の人間を雇っている企業はそれだけを行っていたら、思わぬところからクラスター感染に繋がる危険性がありますね。
今現在、各企業において実施している感染防止対策と今後の課題を幾つか御紹介させて頂き、各企業の方に【こんな感染防止対策を行っている企業もあるのか】や、【これはやってなかったからうちの会社でも出来るか検討しよう】等、今後の感染防止対策の参考にしていただければ幸いです。
目次
体温の検温基準はどうなっている?
多くの企業や学校などでは【検温基準】というものを定めています。
これは新型コロナウィルスの感染確認の目安として、【体温が37.5℃以上を4日間以上継続している】という事が特徴としてあげられる為です。
人間の平均体温は36.0℃~37.0℃未満。
感染症法に基づけば37.5℃以上で【発熱】という基準があり、38.0℃以上で【高温】という基準があります。
基本的には37.0℃~37.5℃の間の人が出勤や登校した場合、自宅療養を命じ、場合によっては病院に向かわせるというのが傾向として多いようです。
ですが、病院に行く前に必ず確認して頂きたいのが、来院方法と来院する病院の選定でしょう。
公共の交通機関を使用した場合、自身が原因で感染拡大を起こしてしまう可能性がありますので、出来る限り自家用車や病院の指示にのっとった来院方法で病院に行ってください。また、最近はどの病院にも検温アラームシステムが入り口に設置されており、発熱がある人の入店を制限するのが一般的になりました。
新型コロナウィルス感染の疑いがある場合、指定された病院でしか対処して頂けませんので、確認を怠ると【たらいまわし】に陥る可能性があります。
もちろんPCR検査を簡単に受けられればいいのですが、全国の病院が対応しているわけではないので、ここもしっかりと確認することが重要ですね。
自己判断での出勤や来院は出来る限りやめ、しっかりと感染拡大防止に努めて下さい。
次に大手企業である【イオン株式会社】で実際に行われている感染防止対策を幾つかご紹介します。
買い物かごの消毒・殺菌方法
まず、11月末から国内3店舗において【買い物かご】を除菌する装置が設置されました。
高さ約2mの装置に買い物かごを1度に最大30個ほど重ねて入れると、機械により持ち手の内側部分まで【紫外線】による除菌を行うものですね。
1つの除菌を完了させるまでに約12秒というスピードで除菌が出来る為、消費者にとっては安心して買い物かごを使用できる要因の1つになります。
今後全国展開していけば、イオン系列では安心して買い物が出来るようになるでしょう。
もちろん他店にも似たような機器の導入は可能だと思いますが、やはり業界最大手。
コスト的にもかなりかかっているにも関わらず、全店導入を検討しているのは今までの消費者からの信頼の裏付けでしょうね。
レジゴー
これは店舗入口にて1台のスマートフォンの様な形状の機器を受け取ります。
これで消費者が店内を回り、購入したいもののバーコードを読取り、登録して商品を自身のかごに入れます。
購入品が決定すれば、そのままレジに向かいますが、そこは【無人レジ】。
レジゴーの本体でレジ前にあるQRコードをカメラで読み取れば自身の商品の合計金額が表示され、そのまま会計が出来るという物ですね。
これであれば必要最低限の【人との接触】で買い物が可能ですので、感染防止対策の観点から見れば非常に効果的な機器であるといえます。
スマートフォンを買い物かごに置けるように新たに設計されたカートもありますので、御高齢の方やお子様連れの主婦の方には安全に使用できるのではないでしょうか。
近年は【歩きスマホ】による人同士の接触事故も多くなっていますので、店内という限られた空間ではありますが、このような細かな機器を使用するという点については幾つか不安点も在ります。使う人それぞれの道徳観が非常に試されるものですね。
センス・サンダー・ミニ
大手で有るが故に絶対に欠かせないのが【入場時の検温と記録】ですね。
これは施設入場時に全員行うものですので、正確性と複数検知可能で有る事、そしてその記録が出来ることが必須となってきます。
イオンではAIによる自動検温システムを導入し、わずか0.5秒で正確に検温できる【センス・サンダー・ミニ】を導入しています。
現在は主に従業員用に設置しているのがほとんどの店舗ですが、今後はショッピングセンター全店の入り口付近への設置に拡大していくでしょう。
もちろん非接触の手持ち型の検温機器もいいとは思いますが、あれは1回の検温で数十秒はかかりますし、1回につき1人のみ。その記録をする別媒体の導入なども必要でありますし、なにより検温をする為だけに人員の配置を行わなければなりません。
企業にとって重要であり守らなければいけない【従業員】危険にさらさなければならない為、人員を用いて行う事は大手企業においては今後もないでしょう。
密集指標と密閉指標
大型のイオンでは、各店舗のサービスカウンター付近に密集指標と密閉指標を示す電光掲示板の設置を進めています。
確かに、店舗内全ての人間の密集度などを消費者1人1人が把握するのは不可能ですので、このように数値化してくれるのは非常にありがたいですね。
混んでいれば時間を調節して当日の再来店や後日の来店に切り替えられますし、どうしても当日中に買い物をしたい方から見れば、リスク回避をしながらの買い物に役立ちます。
イオンではこの2つの指標に基づき、混雑度が80%を超えると、30分ごとに混雑を伝える店内アナウンスが流れる仕組みとなっている為、消費者の店内外への回転も普段より早くなるのではないでしょうか。
この混雑度が90%を超えると【入場制限】が実施され、店内アナウンスも15分ごとに実施されます。
フードコート内の客席の50%削減
これは現在営業している飲食店にも言えることですが、物を食べる時には感染のリスクが非常に高くなりますので、注意が必要です。
誰が、いつコロナウイルスが体に入ったかわからない。
そして症状の出る人と、いわゆる【無症状患者】のように何も症状が起きなくても感染している人が多くいらっしゃる為ですね。
もちろん外食自体を否定する訳ではありませんが、店舗毎の感染防止を隅から隅まで徹底することは容易ではないでしょう。
そして、この【客席50%削減】は通常の飲食店においては、死活問題となります。
これも大手企業だからこそできる感染防止対策の一つですね。
イオンではこの50%削減に加え、客席同士の距離を変えずに【椅子】の数を減らしている為しっかりとソーシャルディスタンスの確保が出来るようになっています。
もちろん客席だけではなく、接客等を行うカウンターにも飛沫飛散防止のアクリル板やシートなどの設置をし、常に換気も怠らない徹底ぶりです。
エレベーター内の密の回避
イオンではエレベーター内にも感染防止対策を徹底しています。
それがエレベーターの内部を4箇所に線引きし、1箇所に1人しか乗り込めないように配慮しているものです。
人は口頭でのみ【このエレベーターには4人までしか乗れませんよ】と言っても、どこかで大丈夫だろう、他の人が乗ってるし、自分以外が調整するだろう、、、という甘えが生じやすいものです。
ですがある程度目視で確認できるようになると例えそのエレベーターに3人乗っていたとしても『次のに乗ればいいかな』という考えになりやすい傾向にあると思います。
ですので、このイオンの取り組みはかなりの効果が期待できるのではないでしょうか。
また、この効果と共に、他の状況においても【他者への思いやり】や【他社との差別化】を感じることで、国内の感染者拡大防止に一役買っているのかなという印象を持ちますね。
最後に
このイオン株式会社では、消費者の数がほかの小売業社よりも多い為、それだけコロナウイルスの感染リスクが高い=その感染防止対策においても他社との差別化を多く図らなければならないという構図が見えてきますね。
それは大企業ならではです。
通常のIT企業や保険会社等では【顔見知り】や【顧客】としての付き合いがあるところに加え、小売業では【消費者】がどの顧客よりも多くなってしまします。
その消費者の事を第一に考え、感染防止対策にしっかりと予算を捻出し、実行するからこそ、消費者の信頼を勝ち取るチャンスなのではないでしょうか。
尚、アドレックスでは新型コロナウイルス対策でとても有効な検温アラームシステムという非接触タイプの検温機器などを提供しておりますので、もしよろしければそちらの商品も是非ご検討下さい。
製品情報
- 本製品で測定されるものは体表温であり、一般的な体温計で計測される体温とは異なります。また計測によりウィルスの感染を判断するものではありません。
- 本製品によるスクリーニングで発熱の疑いが出た場合、体温計での再検温を推奨いたします。発熱が確認された場合別途、医師の判断を仰いでください。
- 本製品は、薬事認証を取得した医療機器ではありません。
- 本製品を用いた診断などの医療行為にはご利用頂けません。